第1回 エバラ食品中国料理コンクール レポート第4号

出典:公益社団法人 日本中国料理協会
5月15日、エバラ食品工業(株)主催による「第1回中国料理コンクール」の決勝大会が、東京・蒲田の東京誠心調理師専門学校で開催された。このコンクールは、中国料理に欠かせない「湯」にエバラ食品の製品を用い、独自のアイデアと自慢の技術を盛り込んで、新しい中国料理のメニューを開発し、 製品の用途拡大につなげることを目的として、今年初めて開催された。募集は、スープ部門と麺部門の2つに分けて行われた。全国から170作品を超えるがあり、予選審査を通過した各部門5名がこの日の決勝大会に臨んだ。厳正な審査の結果、上位受賞者が決定し、表彰状が授与された。表彰式のあと、決勝作品の写真が展示され、作品を囲んで和やかにレセプションが行われた。

調理の様子

審査の様子

エバラ食品工業(株)
代表取締役社長 宮崎 遵

日中協の資質の高さを感じた

今回、日本中国料理協会様と本コンクールを共催させていただき、誠にありがとうございます。また、日本中国料理協会様が今年4月に公益社団法人に認定され、 大変おめでとうございます。またご多忙な中、陳建一会長をはじめ、青年部、事務局、スタッフの皆様、また、本日の会場を貸していただいた東京誠心調理師専門学校の皆さま、午前中から準備していただき、誠にありがとうございます。今回、日中協様の創立30周年の節目に料理コンクールをお願いしたところ、快く受諾していただきました。弊社のガラスープ、醤を利用したコンクールは初めての試みで、運営にあたりまして、たくさんのアドバイスをいただいたと聞いております。メインメニューではない中国料理に172もの応募があり、業界組織の資質の高さ、前向きさを改めて感じることができました。最後に、日本中国料理協会様と東京誠心調理師専門学校様のますますのご発展と本日お集まりいただいた皆様おひとりおひとり、またそのご家族のご多幸を願いまして、挨拶とさせていただきます。本日は誠にありがとうございました。

決勝選手と大会関係者

選手の皆さん、本当にお疲れ様でした。関係者の皆様、ありがとうございました。そしてなによりも、エバラ食品様にこのようなコンクールを主催していただき、選手を含めて大変光栄に存じております。これをご縁として、末永く続けられたらと思います。選手にとっても普段の職場ではなく、慣れない場所で作業をすることで、いろいろなことを経験したと思います。コンクールは緊張するもので、私自身、世界大会に出場した時も、非常に緊張しました。本協会は本格的な手作りを目指していますが、エバラ食品様のガラスープ、醤といった加工食品をうまく取り入れ、我々の技術を向上させ、お客様に喜んでいただける料理を提供することも重要だと 思います。そして、このコンクールが全国の会員の方がふるって参加するようなものにしたいと思います。選手の皆さん、関係者の皆様、本当 にありがとうございました。

日本中国料理協会 会長
陳 建一

日本中国料理協会 専務理事
審査委員長 山中一男

スープと麺のコンクールは我々としては初めての試みです。麺もスープもメイン料理の位置づけではありませんが、会員の裾野を広げる重要な分野です。しかし、コ ンクールを開くきっかけがなかなかありませんでした。今回、このような機会をいただいたエバラ食品様には大変感謝申し上げております。 開催するにあたってまず心配したのが応募数でした。しかし、応 募が麺94通、スープ78通と合わせて172通と、第1回としては大変多くの応募がありました。2つ目の心配は、写真やレシピの審査だけで優秀な作品を絞り込むことができるだろうかという点 でした。しかし、実際の審査では、レシピに技術の高さが表れており、すぐれた選手を選ぶことができました。もうひとつ心配したことは、ガラスープと醤の組み合わせで料理を作るということです。どちらかひとつだけを使うのであれば簡単ですが、2つを組み合わせることは大変難しく、果たしてどれだけのことができるか、心配しておりました。しかし、先ほど味見したら、とてもよく使いこなしていました。そして何より心配だったのは、スープの素を使った料理コンクールが我々の技術の向上につながるのだろうか、ということです。しかし、試食してみると、素材を活かした美味しい料理が出来上がっており、このコンクールが我々の技術向上に役に立つことを確信いたしました。これらの心配事は、すべて払しょくすることができました。これからもこのコンクールを続けていただいて、我々の技術向上にご協力いただければ幸いです。

麺部門金賞受賞の佐倉さん

スープ部門金賞受賞の関根さん

創意工夫に富んでいた

エバラ食品工業(株) 研究本部専任課長 林 利行

第一次の書類審査で見た作品が実際に目の前に料理として出 てくると、感動がありました。かなりこだわって、創意工夫の 審査の様子3第1回エバラ食品中国料理コンクール決勝大会開催なされたものが多かったと思います。例えば、写真では見えなかった具が汁の中に隠れていたり…。具材にしても漢方を使ったり、珍しい食材を使ったり、よく考えていると思います。8割方の作品は一次審査で選び抜いただけあって、よく考えられ、見た目もいいです。基本的に、エバラの製品をどう使うかが評価の大きな要素となりました。

材料の使い方を有効に

日本中国料理協会 専務理事 山中一男

スープの素をテーマにしたコンクールは初めての試みだった ので、我々の技術をどうドッキングするのか不安がありましたが、エバラ様の商品を基にして我々独自の技術を使い、材料を活かした味を作ったということで、心配は杞憂でした。この企画は大成功だと思いました。全体として工夫していましたが、材料の使い方が下手な人が多く見られました。料理は材料をいかに有効に使うかが基本です。余計なものを加えたりしてちょっと気になるものもありました。

素材の持ち味を生かしていた

日本中国料理協会 副会長 畔蒜俊光

非常にレベルの高い闘いでした。技法にもいろいろありますが、それぞれに技法を忠実に守っていました。 レシピ審査と試食の審査に大きなずれはなく、味がよく、いい作品ばかりでした。コンクールのテーマをとらえ、 素材の持ち味を生かして製品を上手に使っていたと思います。 ひとつ、実際の原価とずれている作品があったことは残念でした。

まず、味を一番に優先させて

日本中国料理協会 理事 陳 龍誠

皆さん基本はできていると思います。それぞれの具材からのダシも考慮しつつ味のバランスを考えた作品が、試食という審査段階でインパクトがありました。見た目のインパクトは、アイデア、次世代に向かっての提案としてはよいのですが、優先順位の第一番めにくるのが味です。金賞の作品は、見た目もきれいだし、澄ましスープに味のしみ込んだ茶碗蒸しが入っており、斬新に感じました。

創造性豊かなアイデアに驚いた

日本中国料理協会 理事 鈴木幸一郎

新旧の技法を使った創造性豊かな作品ばかりでした。たとえば、のりを器の上に張って、のりの香りをスープに移したものなど、皆さんいろいろ考えていて、びっくりしました。こういったコンクールは若手の育成にも大いに貢献すると思います。

どの店にも広められるかという視点が必要

エバラ食品工業(株) 業務用営業本部業務用企画部 業務用マーケティング課課長 栗橋秀直

若い選手も多く、発想がとても自由でした。 スープの特性を生かして、麺はバラエティに富んでおり、また、中華の枠にとらわ れていませんでした。 店に広める時の視点での評価、 たとえば食べ方や提供の仕方など、食べ手からの視点で評価をさせていただきました。つまり、どのお店にも紹介できるかどうかということです。 メーカーとしては幅広く皆様に使っていただけるよう、オーソドックスな開発をしていただいたものが高い評価を得ました。

経験が選手を成長させる

日本中国料理協会 会長 陳 建一

作った人の個性が表れ、バラエティに富んだ料理が多く、おもしろいコンクールになりました。ただ、技術的なところではまだ勉強する余地があります。細かいことを言えば、できてから審査会場まで持ってくるのに時間がかかります。その間に麺がスープを吸うわけですから、それを計算して茹でないといけません。こういうことを経験しながら、選手は成長していくのだと思います。

これからコンクールを更に充実させていきたい

日本中国料理協会 副会長 李 國超

創作意欲にあふれた作品が多かったと思います。主菜として出してもおかしくない豪華な一品もありました。 ただ、スープがメインなので、それを前面に出してほしかった。今回が初めてなので、この経験を糧にコンクールを更に充実させていきたいと思っています。

決勝では甲乙つけがたかった

日本中国料理協会 理事 石浦恵三

食材が統一されたコンクールと違い、同じ麺でも和え麺あり刀削麺ありといろいろで、審査するのが難しいところがありました。しかし、技術力の高い人がそれぞれ自慢の作品を出してきて、よかったと思います。決勝に残った作品は甲乙つけがたく、僅差で順位の決まる闘いでした。

スープを楽しめる麺が食べたかった

日本中国料理協会 理事 大城康雄

一根麺から和え麺までバラエティに富んだ料理が出てきまし た。基本を踏まえながら工夫しているところはよかったと思います。エバラ食品様が主催のコンクールなので、スープをメインに据えて、スープを楽しみながら食べる麺を味わいたかったと感じまし た。スープに重点を置けば、麺自体に工夫が出てくるかと思います。